聖峰教会にはヒロシマの被爆の石が置かれています。聖峰教会創立者である故福万栄二牧師はヒロシマで被爆された体験を心に深く刻みながら、平和への祈りを熱くしておられました。この石を聖峰教会の平和への祈りの原点として設置しています。
聖峰教会の創立者福万栄二牧師は、1945年8月6日に広島に投下された原子爆弾で被爆されました。そして、その被爆経験が契機となってキリスト教と出会い、伝道者としての献身の志が与えられたという証を、何度かうかがったことがあります。その意味で、福万牧師の伝道者としての歩みの根底には、あらゆる核兵器に対する強い抗議と平和への熱い祈りが貫流していたと言えます。
20数年前、広島市が、ある公共の建物が被爆した外壁を希望される市民の方々に分配された折、それを入手された福万牧師の親戚の方が、その被爆した石を車で運んできて下さり、教会に寄贈して下さいました。
戦後72年を経過してきた中で、戦争経験や被爆経験を、形あるしるしとして残し、次世代へ継承する必要性を改めて痛感させられます。
被爆した広島の石を設置することによって、私たちの教会の平和への祈りと取り組みが、少しでも促進されていくことができますよう願ってやみません。
(神田健次)